カラダの調子を整えるため、まずは食生活を改善しようと決意したとき、必ずといっていいほどぶつかるコトバだと思います。
学校、病院、政府指導の栄養改善運動、などなどに加え、食品会社も「塩分控えめ」を強くうたった商品をずらりとスーパーに並べます。
- 「みそ汁は塩分多いので、一日一杯以上は飲まないこと」
- 「梅干しは塩分をできるだけ控えたものを作ること、選ぶこと」
- 「漬け物は塩分が高いので、できるだけ控えること」
- 「減塩目標は一日6gまで頑張りましょう」
「カラダのためにはしょうがない、減塩生活頑張りましょう……」とみそ汁をやめ、漬け物をあきらめ、塩気のないものを食べていきます。
その一方。
「今年の酷暑、熱中症対策は万全ですか?しっかり『塩分』を補給し、この夏を乗り切りましょう」
と、今度は汗で失った塩分を補給することをすすめてきます。
特に子供たちは大量の汗をかくので、子供を気遣うママたちは、テレビのすすめるがままに塩分と糖分がセットの清涼飲料水を持たせることになります。
お菓子のような甘い液体に、子供たちは大喜び。当然、虫歯の危険性など顧みもせず、ゴクゴクと。しまいには、“甘い飲料”に病み付きになってしまいます。
結果、どうなるか。
現在、先進国を中心に、子供の1型糖尿病が世界中で急激に増加しているそうです。
これにはさまざまな要因があげられるかと思いますが、私はカラダにとって必要不可欠な塩分を食事そのものから摂取するのではなく、ジャンクフードや清涼飲料水から摂取する機会が急激に増えたことも大きな要因のひとつなのではないかと思っています。
塩分の過剰なとりすぎは、もちろんカラダに悪いと思います。
ただ、食事から塩分を過剰に排除しようとする今の「常識」にも疑問を抱きます。
カラダは生命活動の必要な成分を自動的に排出したり取り入れたりする機能をもっているので、余分な塩分は「自動的」に汗や涙として排出されますし、足りない塩分は「自動的」にカラダに取り込もうとします。つまり、減塩を意識しすぎた食生活を続けていると、「しょっぱくて甘ったるい」清涼飲料水やポテチを喜んで飲み喰いしてしまうココロをもってしまうと思うのです。
私の大尊敬する佐藤初女さんが、本の中でこうささやいています。
減塩、減塩と叫ばれ、塩を悪いものとして、わたしたちは味のないようなものを食べてきましたが、体をつくるのは塩分です。(中略) 悪いのは薬品の塩であり、ほんとうの海の塩なら必要なのではないでしょうか。
(中略)
塩分のとりすぎがよくないのはいうまでもありませんが、おいしいと感じる塩分、わたしは“適塩”と呼んでいますが、これはとった方が元気になります。ですから、わたしは漬け物でも、みそでも、さんまの塩焼きでも、塩をしっかりと使います。
(中略)
野菜を無駄なくきれいに食べられるのも塩のおかげ。ぜひやってみて、塩の力を実感してください。(「初女さんのお料理」から一部引用)
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